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軽視してはいけない、歯ぎしりと食いしばり

歯ぎしりや食いしばりが癖になっていませんか?

最近、特に多くなってきたと感じるのが、歯ぎしりや食いしばりの問題です。「夜中、よく歯ぎしりするよね。」と家族に言われても、「そうなんだ」と軽く見てしまいがちですが、歯科の領域でも歯ぎしりや食いしばりの問題は、非常に重要な問題だと考えています。

そこで今回のコラムでは、改めて歯ぎしりや食いしばりについてまとめてみたいと思います。

歯ぎしりも食いしばりも、共通して言えることは、ご自身では自覚しにくいお口の問題だということです。夜中寝ている時は、自分が歯ぎしりしていることは気づかないですし、日中の食いしばりも、癖になっている方は自覚しづらいのです。

例えば、朝起きたときにこめかみや口が疲れているなぁと感じる方はいらっしゃいませんか?これは、明らかに夜間、歯ぎしりや食いしばりを起こしている方の症状です。寝起きのご自身の知覚に注意してみてください。

又、歯科医院での歯の診察時にも歯ぎしりや食いしばりの癖のある方は分かります。そういう方は、だいたい、歯ぎしりや食いしばりで歯が摩耗してすり減っていたり、歯茎が下がって知覚過敏を起こしています。定期的に歯科医院で歯の検診を行っている人は、歯科医師に指摘されているかと思います。

また、歯ぎしりや食いしばりの癖のある方は、慢性的な肩こりを起こしていたり、顎が妙にだるかったりします。本当に食いしばりの強い方は、舌などに歯の跡がついている方もいらっしゃるくらいです。

あまりにも無自覚な歯ぎしりと食いしばりですが、改めて聞かれると、思い当たる方が結構いらっしゃるのではないでしょうか?

それでは、歯科の領域から歯ぎしりと食いしばりについて、もう少し説明していきます。

歯ぎしりと食いしばりとは

歯ぎしりや食いしばりには、いくつかの種類があります。症状は似ていても、その状況は異なりますので注意が必要です。

まずは、グライディング
上下の歯を滑らすように歯ぎしりを起こすタイプです。この場合、比較的広範囲に歯が摩耗していきます。ギリギリという歯ぎしり音が特徴的です。夜中歯ぎしりをしている方は、このグライディングを起こしている可能性があります。

次に、クレンチング
クレンチングは、顎をカチカチ動かすのではなく、上下に歯と歯を強く噛みしめる癖です。非常に強い力が歯にかかってしまいます。いわゆる「食いしばり」と言われるのがこのタイプ。特に、本人は食いしばっている自覚が無いので、知らず知らずのうちに、歯に負担をかけてしまいます。

最後にタッピングです。
タッピングは、その言葉のごとく、上下の歯をカチカチと噛んでしまう癖です。歯ぎしりや食いしばりでは、多くがグライディングとクレンチングだと言われます。タッピングは比較的、ケースとしては少ないようです。

そして、特に問題なのが、無自覚なままに食いしばってしまうクレンチングです。グライディンは寝ている間の歯ぎしりとして現れますが、クレンチングは日中の仕事の時などにも現れます。1日中、歯に負荷がかかってしまう恐れがあるのです。

歯ぎしりと食いしばりが与える影響

それでは、これら歯ぎしりと食いしばりがお口に与える影響について説明していきます。

まずは、何よりも顎に負担がかかりますので、顎関節症になりやすくなってしまいます。顎関節症になると、大きな口が開けられなってしまいますので、そうならないように気をつけたいものです。

そして、歯周組織にも影響を与えます。
常に強い力が歯と歯茎に加わることで、歯槽骨に負担がかかります。最終的には、歯がグラグラしてしまうほどのダメージを与えかねません。

もちろん、歯自体にも影響を及ぼします。歯が摩耗したり、あまりにも強い負荷がかかると歯が割れてしまったりもします。

たかが歯ぎしり、食いしばりと軽んずること無く、早めに解決することが、とても重要です。

歯ぎしりと食いしばりの予防法

それでは、最後に、歯ぎしりや食いしばりの予防法、そして解決法について説明します。

まず最初に、歯ぎしりや食いしばりは自己判断しないということです。
歯の検診をかねて、歯科医院に気軽に相談してみたほうが良いと思います。
ご自身が思う以上に、歯ぎしりや食いしばりが重篤な状態かもしれません。まずは、お近くの歯科医院で、検診がてら見てもらうことをおすすめします。

そして、歯ぎしりや食いしばりの予防法には、大きく3つあります。

あまりにも夜間のはぎしりが強い方などは、夜間マウスピースなどを付けてお休み頂く場合もあります。マウスピースは歯科医院で処方してもらえますので、こちらは歯科医師にご相談ください。
このままでは、非常に歯への負担が強いと想定される場合には、マウスピースをおすすめしています。

あとは、頬のあたりのマッサージも有効です。
力が入ってこわばった顎のあたりを、入浴時などに軽くマッサージしてみましょう。とてもリラックスして、頬の筋肉がやわらぎます。

(顎関節症のコラムのページでも、マッサージについては解説していますので、こちらもご参考ください。 //www.ishikawadc.jp/column/ted.html )

あと、最も大切な事がストレスです。
ストレスの多い現代社会においては、無意識のうちに顎に力が入って、上下の歯を噛み合わせてしまいます。

無意識に行ってしまう食いしばりは、意識して直していくしかありません。日中、緊張しているな、とか、ストレスを感じるな、と思った時に、上下の歯を強く噛んでいないか意識してみましょう。

そして、そういう事が度々ある場合は、意識して上下の歯を少し離すようにしてみてください。また、この時に、上下の歯を広く開けすぎないように注意してください。開けすぎると、逆にそれはそれで顎に負担をかけてしまいます。

ストレスの多い社会です。できるだけお口の中トラブルを起こす前に、予防するよう心がけてみましょう。

投稿日:2018年7月10日  カテゴリー:歯のコラム

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