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歯周病について、もう一度おさらいしよう

50歳以上で歯を失う原因の第1位が歯周病

人間の永久歯は、乳歯から一度生え替わった後は、二度と生え替わる事はありません。よって、永久歯に虫歯や歯周病が発生してしまうと、ひどい場合には、歯を支える歯根という歯の根っこがダメになってしまい、歯が抜けてしまう、もしくは抜歯をせざるを得ない状況に陥ってしまいます。

一度抜け落ちた歯は、二度と生え変わらない事を考えると、一度生え替わった私達の永久歯を大切にしなければならない事がお分かりいただけるかと思います。

それでは、人間の歯は、どのように抜歯に至ってしまうのでしょうか?歯が抜けてしまう原因は様々で、むし歯・歯周病・外傷などが主な原因となります。しかし、ここで実に興味深いデータを見ていただきたいと思います。

45歳くらいまでの人は、虫歯や外傷やその他の理由で歯を失う事がありますが、50歳を越えてくると、その半数以上が歯周病により歯を失っているという事実です。

45歳以上になると、歯周病で歯を失う人が急激に増えています。
つまり、50歳以上の方々にとってみれば、歯を失う理由の最大の理由は『歯周病』であるという事を自覚していただく必要があります。


(参考:http://www.8020zaidan.or.jp/info/origin.html

歯周病は静かに進行する病気です

それでは、ここからは歯周病という病気についてご説明いたします。
もちろん、50歳未満の世代に多い、むし歯や外傷なども問題ではありますが、歯周病という病気は、これらの歯の病気とは、ちょっと違う性質をもっているので、今回は歯周病に焦点をあててご説明していきます。

その大きな特徴として、歯周病は自覚症状なく進んでいく病気であるという点が深刻な問題だからです。これは『サイレント・ディシーズ』と呼ばれ、静かに進行していくお口の中の病気であるとされています。

歯周病は、初期段階ではほとんど自覚症状はありません。自分が歯周病であることに気づかないのです。しかし、何もせずに放置していくと、どんどん歯周病は進行していきます。気がついた時には、重度の歯周病になっていて、歯がグラグラとしてきてしまい、最終的には抜歯になってしまうという怖い病気です。

しかも、成人の約8割の人が、この歯周病にかかっていると言われています。
ほとんどの人が罹患していると言っても過言では無いでしょう。多くの人が他人事ではなく、自分の口の中にも起こっているかもしれないと自覚しながらお口の健康管理をしていく必要があるのです。

歯周病の進行過程

それでは、ここからは具体的に歯周病の進行について具体的に説明していきます。当サイトの「歯周病」のページでも簡単に説明しておりますが、もう少し丁寧に説明していきます。

私達の歯は、歯槽骨の中に収まり、歯ぐきなどで支えられています。
健康な歯は、きちんと歯槽骨に収まり、グラグラしたりせず、ピンク色の歯ぐきにしっかり支えられているのが正常な状態です。
歯ぐきと歯の間にある溝は、歯周ポケットといい、正常範囲は3mm以下です。

この正常な歯に歯周炎が発生すると、歯ぐきが赤く腫れるようになっていきます。そして歯周ポケットが少し深くなり3〜5mmになっていきます。この状態が軽度歯周炎の状態です。この段階になると、歯槽骨が破壊され始めてきます。よって、できるだけこの段階で歯のクリーニングなどの処置を行うことが大切です。

定期的に歯科医院に通ってきていただいている患者さんの場合は、比較的早い段階で歯周病の進行を発見することができます。少なくとも3ヶ月に一度は、歯科医院にてお口の中の状態をチェックする意味がここにあります。

万が一、何も処置を施さず、そのまま放置していくと、歯周炎がどんどん悪化していく可能性があります。

軽度歯周炎から歯周病が進行すると、歯周ポケットは4〜7mmに深くなります。この状態は中度歯周炎の状態です。歯槽骨の破壊が、より一層進行します。歯ぐきも赤く腫れてきます。

その次は重度歯周炎です。
歯周ポケットは6mm以上に深くなり、歯槽骨の根の先の方まで破壊されていきます。このまま放置すれば、歯の根っこに膿が溜まったり、歯がグラグラして、最悪の場合は抜け落ちてしまいます。

このように、歯周病という病気は、ある日突然起こる病気ではありません。ジワジワと病気が段階的に進行していく病気なのです。

歯周病を予防するために

ここまで歯周病の段階的な進行について説明してまいりました。
以前のブログでも、(歯周病予防するために、
適切なブラッシングと定期的な歯科検診を! //www.ishikawadc.jp/column/periodontal-disease.html)定期検診の具体的な内容とポイントをお伝えしています。

今回は、より歯周病という疾患の進行度についてご説明しました。

これらの内容を読んで、歯周病とは、とても怖い病気だと思った方も多いかと思います。

しかし、しらずしらずの内に進行していく病気であるということは、ある日突然、悪化する病気では無いという事が言えます。
つまり、日頃からこまめなメンテナンスをしていくことで、十分、進行を遅らせる事ができるお口の病気であるということをポジティブにとらえていただければ、それほど怖い病気ではありません。

日々のブラッシングも大切ですが、数カ月に一度、歯科医院に訪れ、口腔内のチェックや歯のクリーニングをすることで、十分、歯周病の進行は遅らせる事ができます。

皆様が知っておく必要があるのは、歯周病は誰でも罹りうる身近なお口の病気であること、そして、放置しなければ、確実にその進行を遅らせる事ができる歯の病気であること、この2つです。

漠然と恐れるのではなく、きちんとした病態を知り、その具体的解決策を知っておくことで、よりよい健康を保つことができますので、ぜひご参考ください。

投稿日:2018年2月21日  カテゴリー:歯のコラム

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